Let the tail swingi’n!

 

釣り船 操船
知り合いに釣り全般にとても造詣が深い魚屋さんがいる。

 

ちょうど10年前に彼の船でジギングに連れて行ってもらったことがある。

その時、2人でカンパチを80匹くらい釣った。後にも先にも匹数で言えばジギングでの最高記録だ。

 

決して入れ食いだったわけではない。刻一刻変化するパターンを2人で読みつつ、船を動かしつつ、ジグのアクションも変化させていった結果だ。

 

決して消えない思い出の一つ。

 

山女魚 水中

 

そんな彼はトラウトに人一倍思い入れがある。

ただし、フライフィッシングオンリーだ。

 

自分でも痛いほど分かっている。

 

トラウトのルアーフィッシングはフライのそれに比べてまだまだ稚拙で発展途上だ。圧倒的に美学が足りないのだ。深く秘やかなダンディズムがないのだ。

 

ある日、くしくも彼に電話で激しく言われた。

 

「トリプルフック2本の6本針で身体のどこに引っかかるか分からないヤマメ釣りなんぞ!!」

 

「お願いだからシングルフックでやってくれ!!」

 

全く同感だ。スプーニングすらも彼からするとがさつなものに映るだろう。

ただ、自分はフライフィッシングはやらない。

 

自分は、自分なりのダンディズムを追い求めたい。

 

渓流 流れ 白泡

 

話しは変わるが、以前から渓流アップストリームのスプーニングに挑戦していた。

 

そして、今季終わりギリギリになって、何となくつかめたことがある。

 

スプーン あわび

 

それは今さらメソッドと言えるほどのものではない。

 

ごくごく当たり前でシンプルなことだった。

 

スプーン 自作フック

 

キャストするポイントはミノーと同じでいい。少しだけカウントダウンで沈める。

 

スプーンが表層の早い流れを突き抜けるくらいのイメージで。

 

山女魚 スプーン ファイト

 

それから、ゆっくり巻く。

 

どれくらいゆっくりか?

 

例えるならMT車の2速から3〜4速へ移るときのエンジンの振動。

バス用のクランクベイトがなまめかしく波動を発するスローリトリーブ時の感触。

マリリン・モンローの歩き方。

 

ブルッ、ブルン。

 

限りなく滑らかに、官能的に、だ。

そしてときどき、ロッドティップを「ピクン」とあおる。変化を付ける。ほんの少し。

 

これだけ。

渓流でも。本流(アップストリーム)でも。湖でも。

 

作る人が心血注いだスプーンはそもそもちゃんと巻くだけで十分アトラクティブだった。

 

湖 タックル トラウト

 

ただ、渓流や本流はもちろんだが、湖でさえもその水流は決して一定ではない。

一定の波動を出し続けるには全ての神経をロッドから伝わる微細かつ多彩な情報に集中し、対応せねばならない。

 

ただ巻きは、決してただ巻くことではない。

 

プロビア スプーン 山女魚

 

もちろん、シーレーベルのアドロア プロビアのようにミノーライクな使い方が出来るスプーンも最近は出てきている。

 

ただ、このルアーにしてもちゃんとしたただ巻きで驚くほど魅惑的なアクションを見せる。

 

やはり、ステディリトリーブを簡単に考えてはならないと思う。

 

スプーン 朝焼け

 

このことに気がついてから、素晴らしくスプーニングが楽しくなった。ほんの少しだけ、フライフィッシングが持つ鱒釣りの深遠に近づくことができたような気がしている。

 

それまで大物にしか興味のなかった自分が、来季の渓流に向けてワクワクするようなプランを持つことが出来ている。

 

スプーン トビー 

 

とある魚屋さんへ。

 

釣り人 影

 

自分は滅多に人を尊敬したりしない。

 

なぜなら結局、詰まるところ、人は自分が見たいものしか見ないし、体験していないものは深く理解することができないから。

 

渓流 木漏れ日 アングラー

 

そんな自分が尊敬する数少ない人の言葉。

 

「悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである。」

 

本流 アングラー トラウト

 

あの日から10年が過ぎ、自分は40を超えました。

 

いわゆる「不惑」を超えたら、社会に何かを還元せねばならない、せめて、その意志だけは持たねばならないと自分は思います。

 

トラウト キャッチ ネットイン

 

今の時代、オトコノコが男である場がどんどん減ってきていると思います。

 

ならば、それを復権できるようなムーブメントを興そうとすること。

 

湖 トラウト アングラー

 

自分の許容できる範囲で、でも必死にそれに向かってアクションをすること。

 

山女魚 スプーン バイト

 

その想いをひとひらの鉄片に込めて。

 

山女魚 パラゴン サトウオリジナル

 

自分たちはtailをswingさせるのです。

(ほんの指先ほどの尊敬を込めて)

 

朝日 湖

 

11月14日、TailSwing初のスプーンイベント

 

TailSwing SpoonSummit vlo.1 ”Only Dardevle”

 

宮崎県、御池にて開催します。

愉しく、節度ある自由と対話を。 ご参加お待ちしています。

 

FBイベントページからもお申込みいただけます。

https://www.facebook.com/events/1637228313223992/

 

ダーデブル スプーン

松本 宏人

松本 宏人

投稿者プロフィール

生まれ:1970年
メインターゲット:トラウト
メインフィールド:湖
-メッセージ-
幼少の頃から様々なルアーフィッシングに親しむ。
物をなくすのは、単にだらしないだけではないかとの噂も。
宮崎市在住。

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