スプーンで気付いたバカの壁と出会い

 

僕は釣りが好きだ。
それは釣りというものが何なのか、知るためでもある。
それは自分が何なのか、知るためでもある。

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僕は色んなところに釣りに行く。

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そして僕は色々な格好をして、色々な道具を使う。

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最初は誰かの行動スタイルをコピーしたり、参考にしたりするも、何が起こるか分からないという自然を目の前にするという事に、圧倒的な時間を過ごしていると自ずと自分のスタイルが出来上がってくる。自分がどういうものに興味を抱くか抱いているかまで見えてくる。

自然には僕なんかが捉える事なんて出来ない想像を遥かに超えたものがたくさんある。そんな事まで思わせてくれるこの釣りの世界がこの世にあって、そして出会えた僕は本当に運が良いと思っている。そしてその新たな出会いはこれからも続いて行くという予感にも大きな期待を寄せている。本当にこの地球がある事に感謝。

そしてもちろんの事、その釣りで使う道具との出会いも出会いのひとつだ。そこで、スプーンに焦点を当ててみよう。

 

僕がスプーンと初めて出会ったのは、小さな頃、小学校低学年あたりか、父親と一緒にニジマスを釣りに行った時だった。父親の釣り具入れの中にあった、5gくらいのキラキラしたものを見かけたのが初めてだったと思う。

こんなもので釣れるのか、と当時の僕は思った記憶がある。そして、実際そのスプーンを何回か投げてみたが、小さな頃の僕の予想は的中し、魚にはかすりもしなかった。そして利口な当時の僕は「これは釣れないもの」として理解してしまった様だ。そして、その利口な少年が25年以上ものときを経て、現在34歳になった。

どうだろう。

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どうやら、「これは釣れないもの」としてどうやっても理解が出来ないバカな大人になってしまっていた。
そう、僕はスプーンにまた出会っていたのだ。スプーンというものの可能性に。
スプーンはこの様にバカの壁にまで出会わせてくれた。

ただ、僕はスプーンの可能性を広げるために、わざわざスプーンを使ったりはしていない。その時、一番釣れるものを探し、選んでいるつもりだ。2014年5月現在の僕は、海でのスプーンの使用はなく、管理釣り場か湖、いわゆる淡水域がほとんどだ。

その淡水域の中で、「わざわざ使わないスプーン」という概念があるのに、釣行時間の9割はスプーンと過ごす湖が僕にはある。群馬県桐生市にある梅田湖という湖だ。

他の淡水域である管理釣り場等ではプラスチックのプラグ系を使う事も多くなる事がある中、この梅田湖では圧倒的にスプーン。でも、もしかしたらこの梅田湖でもプラグ系が釣れる事もあるのかもしれない。しかし、今のところ僕の知識と技術と潜在しているであろう無意識では群を抜いてスプーンだ。一番釣れるものを探し、選ぶという行為自体に意識が行くのもスプーンがこの湖では群を抜いている。そして、しっかり結果もついてきて、よく釣れる。その釣れる理由は実際のところよく理解していない。

そしてその梅田湖には僕にとってすごく大きなモチベーションを生んでくれる魚が居る。

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70cmを超えるニジマスだ。僕はこの梅田湖での今までの最高は72cm。以前85cmのニジマスが地元の新聞の記事にも載ったのを見かけた事ある。

こんな魚に出会える事が、様々な出会いを生んでくれる。それは新しい自分と出会う事でもある。そしてその新しい自分を知るという事は、以前の自分にはなかなか戻れないという怖さを秘めている。

しかし僕は、その出会いには際限が無いから大丈夫だと思っている。それは何が起こるか分からないこの自然があるからだ。きっと何かを理解してもバカな自分に出会えると思っている、いつまでも。それは自分が何なのか分からない上、僕自身が何が起こるか分からない自然だからだ、ともいえる。だから、その怖さは期待に変えて、僕は進むしかないと思っている。僕自身、結局、有限だから。

魚一尾に出会うための行動が様々な新たな出会いを生む。

僕は釣りに行く。

 

栗原 隆

栗原 隆

投稿者プロフィール

生まれ:1979年
メインターゲット:トラウト、シーバス、青物
メインフィールド:管理釣り場、湖、沼、地磯(栃木県、群馬県、茨城県、静岡県)
Webサイト釣りを更に楽しくさせるもの
-メッセージ-
芸術そのものの魚と向き合いながら、様々な価値観までも生んでくれる「釣り」がこの世にはあります。

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